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遥かなる中東①

フロック加工した生地

京都パイルが中東向けに商品の輸出を始めたのは昭和44年(1969年)にさかのぼります。(KPは創業が1956年)

それまでは、あるお得意先様が生地に植毛して中東に輸出し、京都パイルはそのお得意先様にパイルを販売していたのですが、そのお得意先様が諸事情により商売を畳まれる事になりました。その時にお得意先様が保有していた機械設備と人員を継承し、当社が商売を引き継いだのです。中東にはインド商人が深く入り込んでいて、私たち日本の企業はインド商人を相手に商売を行います。

と言っても京都パイルが直接インド商人とやりあうのは大変なので、間に商社が入ります。この商売を始めた当初は、インド商人が中東を拠点にアフリカに商品を流しており、大変隆盛だったので京都パイルの商品も順調に離陸するかと思われました。ところがウガンダの独裁者として有名なインディ・アミンがインド商人を国外に追放してしまったのを契機にアフリカのマーケットが消失してしまい、たちまち注文が減ってしまったんです!これには参りました。

ちょうどその頃、増産に向けて、今のKPである久御山工場を立ち上げたばかりだったんです。さらに第一次オイルショックの追い打ちが!泣きっ面に蜂!工場ができたのに注文が来ない!設備も人も余ってしまう!そこで、それまで手を出していなかった国内向けの全面植毛に進出しました。そうすると、今度は当社のパイルの販売先である全面植毛をしているお客様からは猛烈なバッシングを受けました。その後、京都パイルはギフトボックス等の板紙植毛に活路を見出していくのでした。

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