オイルショックやバッシングを乗り越え、中東向けの商売が落ち着いた頃、社長が言いました。

「自分達の作った製品がどんなふうに販売されているのか、現地に行って、自分の目で見てこい」

それが今から20年数年前です。そこで現在の専務と当時入社３年目だった営業部長の三宅の二人が行く事になりました。この時はドバイ、ジッダ、リヤド、ダンマーン、クウェートとたくさんの都市を回りました。クウェートに滞在した時、現地の習慣で正午から５時くらいまでお店は閉めてしまうので、我々もホテルの部屋で休んでいたところ、旅に同行しているインド人とクウェート人が部屋のドアをノックしました。

手には怪しげな紙袋。酒を手に入れたから飲もう！と言うんです。「え？この国は禁酒でしょ？そのお酒どうしたの！？』なんと〇〇〇だったんです。万引きしただけで手を切り落とされるお国柄。〇〇なお酒なんて飲んでいるのがバレたらどんなことをされることやら！大丈夫、大丈夫って、そうかな・・・一口飲んでみると・・・「なんじゃ、こりゃ～！メチルアルコールちゃうの！？」

強烈なアルコール臭と度数の高さ！夕方にはすっかり出来上がってしまっていたのに、お腹が減ったから何か食べに行こう！と言い出し、なんと車を運転して出かけたんです。クウェートの人はメッチャクチャ飛ばすんです。この時も酔っ払い運転なのに時速は150kgは優に出ていました。「死ぬかもしれん・・・」本気でそう思いました。

まぁこんな感じで中東の夜は更けて行き・・・あ、もちろん市場視察もしたんですよ！仕事で行っているんだから！市場の様子は・・・・・次回。